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2026年4月14日(火)、東京・大手町三井ホールにてUiPath主催の年次パートナーカンファレンス「UiPath Partner FUSION 2026 Tokyo」が開催されました。UiPathのエージェンティックオートメーション戦略をはじめ、パートナービジネスにおける最新情報の紹介や、2025年度の「UiPath Japan Partner Awards」の表彰も行われました。
混沌とした生成AI市場のなかで、エージェンティックオートメーションによって実際に成果を出した事例が次々と語られ、会場は熱気に包まれました。本記事では当日の各セッションの内容をご紹介します。
イベントの冒頭では、UiPathの会長CEO 長谷川康一が登壇。「AIをビジネス価値に変える コンセプトから実行へ」をテーマに講演を行いました。

「いま、AIをめぐる状況はAIエージェントの急速な進化、AIツール間での競争の加速、SaaSベンダーの株価の急変動……刻々と変化がおこっています。期待と不安が交差するなか、私たちUiPathが提供したいのは、『AIをビジネス価値に変える』こと。そのためのソリューションが、エージェンティックオートメーションです。」
エージェンティックオートメーションとは、「AIエージェント(判断・考える)」「RPA・ロボット(実行する)」「人(最終判断)」の三者が連携し、業務プロセスをエンドツーエンドで自動化するアプローチです。
一般的なAIではチャットのやりとりを通じてタスクを処理していきますが、エージェンティックオートメーションは、業務プロセス全体を最適化していきます。当日は、約6ヶ月間で成果を出した日本企業の事例が複数紹介されました。製造・金融・通信など多様な業界において、エージェンティックオートメーションによる業務自動化が着実に進んでいます。
「成果を出された皆様からは『実証実験ではなく、業務で実際に実現できたソリューションはUiPathだけ』と、うれしいお言葉をいただいています」と長谷川。最後は、「次に目指すのは、日本の皆様にもっと『エージェンティックオートメーション』を活用いただき、価値を創出していただくこと。パートナーの皆様と力を合わせて実行可能なテクノロジーをお客様に提供し、お客様が新しい世界を築いていくのを皆様と見届けること。それが私たちの願いです。」と結びました。
続くセッションでは、執行役員 パートナー営業本部長 渡邉興司よりUiPathのパートナービジネス戦略が発表されました。

渡邉はまず、直近の業績について数値を交えて報告しました。年間の契約金額は約11%成長と2桁成長を維持。また、既存顧客の契約継続・拡大率も約107%を記録しており、一度導入したお客様の契約規模も拡大傾向にあると伝えました。
そして、エージェンティックオートメーション展開の戦略として渡邉が掲げたのが「Land & Expand」です。
「一般的に『Land & Expand』というと、最初はお客様に小規模な導入をしていただくことで信頼を獲得し(Land=着地)、その後に利用範囲や契約規模を段階的に拡大(Expand=拡張)して売上を最大化する手法といわれています。ですが、私たちは、AIというマーケットに対して『Land』していく。そこでまずは陣地を取ったうえで『Expand』していくように考えています。」
「Land」を成功に導いたポイントとして渡邉が挙げたのが「FDE(Forward Deployed Engineer)」です。お客様の業務課題に深く入り込み、解決策のデザインから実装まで一気通貫で担えるエンジニアのことで、AI系ベンダーの間でも注目が高まっており、アメリカでは人材の獲得競争が激化しているといいます。
「エージェンティックオートメーションをお客様に展開していくうえで、ますますパートナー様のデリバリー能力が大きな鍵になっていきます。コンサルテーションから開発まで一気通貫で担えるFDEのような存在を、ぜひパートナー様にも育てていただきたいと思っています。」
そのため、パートナー様の案件創出に向けたパートナーイネーブルメント施策としては、以下の3本柱でサポートしていくと発表しました。
①実装力を高める:ハンズオン形式の技術トレーニングや、学習支援・バウチャー配布による認定資格取得支援など
②提案力を強化する:定期的に勉強会を開催し、業界・業務領域別ユースケースやソリューションの共有
③重点ソリューション:エージェンティックオートメーション、「IXP」による帳票読み取りと自動化、「Test Cloud」によるテスト自動化
「AIの時代、大きなビジネスチャンスがあると感じています。一方で、お客様のなかにはまだまだAIを活用しきれていない方もいます。今後、実装を推進していくためには、今まで以上にパートナーの皆様の力が必要となってきます。どうぞよろしくお願いいたします。」
プロダクトマーケティング部 部長の夏目健からは「UiPathのプラットフォーム戦略」が共有されました。

「タスクの自動化が中心だった世界から、プロセス全体の自動化へ、ルールベースの決定論的な自動化からAIエージェントによる自律的な自動化へ。そして単なるプラットフォームから業界特化のソリューションへ。時代の変化に合わせ、私たちも進化し続けています。」
この1年で最も大きく変わった領域として夏目が挙げたのが、UiPathが2025年に発売した「UiPath Maestro」です。Maestroの発表以来、AIエージェントの活用のされ方が「1つのエージェントに何でも処理させる」のではなく、専門性を持つ複数の小さなエージェントを組み合わせる「マルチエージェントシステム」が主流になりつつあります。
「マルチエージェントシステムのなかでも、明確なステップやフローが決まっているものは『エージェンティック プロセス オーケストレーション』、例外的な手続きが多いなど、フローとして書き出すのが難しい業務には『エージェンティック ケース マネジメント』と使い分けていただければ、よりいろんな処理に対応することができます。」
次に、夏目が強調したのが、AIエージェントの「信頼性」です。
「世の中には『○○の業務ができるAIエージェントが登場』という情報が溢れています。でも、『できる』と『ビジネスの現場で任せられる』はまったく別の話です。UiPathが目指しているのは、個人がちょっと使ってみるためのエージェントではなく、企業の業務のなかで信頼性を持って使えるエージェントです。」
信頼性を担保するための要素として、夏目は以下の項目を挙げました。
①権限制御:AIエージェントの行動範囲を限定する
②人の監視・介在:AIが行ったことを人がレビューする
③透明性・説明責任:エージェントの行動履歴を詳細に記録・確認できる
こうした要素を網羅するために有用なのが、UiPathの「トレース」機能です。トレース機能は、エージェントがどのツールにアクセスし、どんな判断をしたかを詳細に確認でき、問題の特定と改善に役立てられます。
「UiPathのプラットフォーム戦略」セッションの後半では、ソリューション本部 スペシャリストチームの河原田が登壇し、「Agentic Testing」を紹介しました。

「AIがソフトウェアの開発・改修を加速させる現代では、1回のリリースで提供される機能量やコード量が急激に増えています。更新が大規模化・頻繁化するほど、ビジネスプロセスへのリスクも増大する。それに対応するテストが『運用のテスト』であり、私たちが『Agentic Testing』で切り込んでいくべき領域です。」
今後、ますます欠かせなくなってくるテストについて「UiPath Test Cloud」の活用法を解説しました。
最後は、パートナー営業本部 副本部長 津谷薫子より「Customer Zeroから始めるパートナー成長モデル」として、2026年度のパートナー向け施策が解説されました。

「これまで、UiPathとパートナー様はRPAのライセンス販売でご一緒させていただくことが多かったと思います。RPAは我々としても大切な領域です。ですが、今後は皆様と一緒により一段、高い領域を目指せたらと考えています。」
“売る”から“共創する”へ──エージェンティックオートメーションをともに「創って」「広げる」関係に進化させていきたいと訴えました。
「時折、パートナーの皆様から『お客様に過去の事例や導入実績があるか尋ねられて困った』というお声を耳にします。そうしたときは、どうすればいいか。我々として提案しているのが、まずはパートナーの皆様が自社でご活用いただくこと、つまりカスタマーゼロです。」
UiPath自身のカスタマーゼロの具体例として、法務や人事、テクニカルサポートでの取り組み事例を紹介しました。
「AIの台頭で、エージェントは誰でも作成できる時代となりました。一方で、お客様に“効く”エージェントは誰がつくれるのか。それは、本当の意味で業務を理解している人だと考えています。つまり、業務や既存システムへの深い理解をお持ちの、パートナーの皆様だからこそできる領域です。」
UiPathのサポートとして、さまざまな最新情報が集約された「パートナーポータル」や、製品ハンズオントレーニングや事例紹介セッションが行われる「パートナーセミナー」などを改めて紹介しました。
「『遠くに行きたければ、みんなで行け』という言葉があると思います。ぜひ、この機会にパートナーの皆様には一丸となって“カスタマーゼロ”のお取り組みを進めていただけますと幸いです。」
カンファレンスの最後には「UiPath Japan Partner Awards」表彰式が執り行われました。この賞は、2025年、日本におけるエンタープライズ自動化・AIビジネスの拡大や働き方改革を推進し、UiPath製品・ソリューションの国内展開に大きく寄与・貢献した企業に贈られる賞です。7回目となる今回は計9部門、7社のパートナー様を表彰しました。

さらなるエージェンティックオートメーションの展開を目指して、今後もUiPathと一緒に歩んでいきましょう。パートナーの皆様、引き続きよろしくお願いいたします。

Japan, UiPath
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