2019年7月30日(火)、「UiPath AI EXPO」が東京・渋谷で開催され、30社以上の企業とUiPathによるRPA×AI連携テクノロジーについて講演・展示がおこなわれました。当日は暑い中1,500名以上のお客様にお越しいただき、大盛況のうちに終えることができました。本イベントのスローガンである「ロボットにAI♡を込めて」からもわかるように、今回のテーマはRPAとAIのコラボレーション。講演会場ではRPA×AI連携の最先端をいく企業による10のセッションを開催しました。
代表取締役社長CEO長谷川とAI統括責任者PD Singhによる基調講演レポートはこちら
今回は、本イベントで初めて開催されたデジタルネイティブ世代向けのSTEM教育プログラム「UiPath ネイティブス」の様子をご紹介します。
今回はUiPathにとっても初の取り組みとなる、「UiPath ネイティブス」というSTEM教育プログラム(※)を実施。デジタルテクノロジーの未来を担う子どもたちにRPA×AIの連携が持つ可能性について学んでもらい、次世代のイノベーションを加速させることが狙いです。「みんな仲間!質問!楽しく!」をテーマに、こどもたちが積極的に参加できるインタラクティブなプログラムを目指しました。
※ STEM教育とは、Science (科学)Technology (技術) Engineering (工学)Mathematics (数学)を統合した、自発性や創造性を高めながら次世代の理系人財・IT人財を育てる21世紀型の教育モデルのこと。
今回は13歳から16歳までの子どもが参加。CEO長谷川の挨拶でプログラムがスタートしました。
「これからデジタルの世界を支えていくのは、デジタルネイティブといわれる新しい世代、つまり皆さんのような人たちです。みなさんが大きくなったときに、どんな新しいデジタルの世界を作ってくれるのかを楽しみにしています。今日は私たちの仕事や経験をお話するので、ぜひそれを吸収してこれからの勉強に役立てていただけたら嬉しいです。楽しんでくださいね」
まずは、UiPathの日本およびグローバルのリーダー4人を含めた全員で自己紹介。子どもたちには、プログラムへの参加理由も発表してもらいました。
「AIやRPAについて知りたかったから」
「AIやロボットに興味があったから」
「プログラミングが好きで、将来やりたいことを見つけたかったから」
など、デジタルネイティブならではのITリテラシーの高さを感じさせる理由があがりました。
続いては子どもたちから社員への質問タイム。
「どうやってロボットを作るのですか」という質問にはAI統括責任者のSinghが回答しました。「ロボットを作るのは物語を書くのと似ています。ロボットにしてもらいたいことを考えて、ステップごとに物語にすればロボットができあがります」
これを受けグローバルマーケティング担当のEricが「ロボットやAIと聞くと難しそうに感じるけれど、まずはトライすることが大事です。練習して学習し、試行錯誤を繰り返すことが重要ですね。やっているうちに簡単にできるようになります」と子どもたちにアドバイスを送る場面もありました。
「プロのプログラマーになるために必要なことは?」という質問には、プロダクトマネージャーのJeremyが回答。「何よりもまずプログラミングが好きなことが大切です。そして練習を繰り返し、同業の仲間をつくること、新しい技術がどんどん出てくるので、常に学び続ける姿勢を持つことが大事だと思います」
「学生時代に何をしていましたか」という質問に回答したEricは「学生時代は情熱を持てることを探すためにいろいろなことに挑戦しました。なので、みなさんもいろんなことを試して、情熱をささげたいと思えることを見つけてください」と当時を振り返りました。
続いてみんなで展示ブースへ。展示会場では、UiPathの展示ブースの他に、30社以上のAI開発企業による展示ブースでAI連携の技術をご紹介しました。AI/ML、AI-OCR、自然言語処理、プロセスマイニング、チャットボット、セキュリティ等のテクノロジーに関する出展があり、日本市場のニーズにマッチした高性能なコンポ―ネントを多数ご紹介しました。
子どもたちは、UiPathブース内のデモで実際にRPAが動く様子を観察したり、製品が動く仕組みを学び、AI開発企業によるブースも自由に見学しました。RPAとAIの連携によるソリューションに実際に触れた子どもたちからは、
「思っていたよりもRPAの種類が多くてすごいと思った」
「手書き文字をコンピューターの文字に変換する機能は日本企業で役立ちそうだと思った」
「会話内容やテキストを解析して返答するボットが面白かった」
といった感想があがりました。
長谷川とSinghによる基調講演を聞いた後は、ワークショップへ。パートナー技術支援部門の大森と一緒に、「RPAとAIを組み合わせると何ができるか」をみんなで考えました。テキスト要約機能をもつAIとUiPathを連携させ、実際にデモを行うと、UiPath Robotの動作スピードに驚きの声が上がりました。
その後は少人数のグループに分かれ、自分がUiPath Studioを使ってロボットを作るとしたら何を自動化したいか、何を作りたいかを話し合い、アイディアの発表会を行いました。
「エアコンにセンサーをつけて人の体温や体調を感知し、食事内容の提案をしたり、生活をサポートするAIと連携する」
「成績評価を自動化、出欠管理、丸付けを自動化したら、先生の負担が軽減できそうだと思った」
など、実生活に役立ちそうな、大人顔負けのアイディアが多く生まれました。
最後に大森が「UiPathのCommunity エディションをダウンロードすれば、個人でもUiPath Studioを使えるようになるので、ぜひお家に帰ったら使ってみてください。さらにUiPath Go! で自分が作ったコンポーネントをアップロードすれば、MVPとして表彰されるチャンスもあるので、興味がある人はチャレンジしてみてくださいね」と締めくくり、プログラムは終了しました。
UiPathが未来のテクノロジーを担うデジタルネイティブ世代に対し、子どものころからロボットに触れてもらう取り組みを始めた理由は、UiPathが目標とする「ロボットフォーエブリワン」という考え方にあります。
これは、全ての人がスプレッドシートやワープロソフトを使いこなすように、当たり前にRPAロボットを使うことができる社会のこと。ロボットを使って業務効率が改善されることで初めて、現場の人財ならではのコミュニケーションに注力する時間が生まれ、よりよいサービスや品質の開発につながるという、現場主体のイノベーションサイクルが誕生するのです。このように現場からのイノベーションを促進することで、現場の人財がよりクリエイティブな働き方をできるようになり、デジタルトランスフォーメーションを通じた日本社会の発展にもつながります。
このような未来を考えたとき重要になってくるのが、デジタルネイティブと呼ばれる世代の子どもたちです。UiPathは、UiPath ネイティブスの活動を通してRPAやAIの分野でSTEM教育のプログラムを実施し、次世代のイノベーションを起こすデジタル人財、RPAネイティブの育成を促進していきたいと考えています。
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Japan, UiPath
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